桜修館受検生のみなさん、こんにちは。
桜修館セミナー 講師の新井です。
今日は、桜修館で今年出題された、N進法の問題の解き方
とくに2進法の問題について解説していきます。
2進法とは何か
2進法とは、”整数を0と1だけで表したもの” のことです。
( ※小数・分数の2進法は中学受験の範囲を超えるのでここでは触れません。 )
私たちが普段つかっている数は、
9と10の間
99と100の間
999と1000の間
で、それぞれ位がひとつ増えます。
これを、0〜9までの10種類の数を使っているので ” 10進法 ” と呼びます。
では、0と1しか使えなければどうなるでしょうか。
と、ひたすら繰り上がりを繰り返すはずです。
ここで気づいてほしいのは、位がひとつ増えるタイミングです。
2,4,8,16のときに位がひとつ増えています。
これは、
2
2×2
2×2×2
2×2×2×2
と、2を何回かかけてできる数です。
これが過去問を解く際に大きなヒントになります。
2進法と桜修館過去問 ( 平成23年 )
では、2進法は過去問ではどのように扱われているのでしょうか。
2進法の代表的な問題である平成23年度大問2問4は、次のような問題です。
” バーコードは、生産国、商品の種類、商品の番号などを意味しているということが分かりました。
帰宅後まなぶさんは、自分で規則を決めて、下の図のような身近なもののバーコードを考えました。
まなぶさんが考えたバーコードは左側から順に、 「 国 」 …日本製または外国製、 「 分類 」 …食料品・衣料品・
本・文ぼう具・電化製品の5種類、 「 商品番号 」 …商品ごとにつけた番号、を表しています。”
この文章から、「 国 」 で1列、 「 分類 」 で5列あることが想像できますが、「 商品番号 」 はどのように表すのでしょうか。
試しに、 ” 衣料品 ” にあたる商品番号4のくつ下と商品番号20のパジャマを比べます。
ここで右側5マスに注目してください。
なんと、2進法の1を黒、0を白で塗り分けると、商品番号と一致します。
つまり、この問題の商品番号は2進法で表せば良いことがわかります。
この規則を2進法の知識が全くない状態で気づくことは、非常に難しいです。
そこで、2進法の0と1を色分けしているのだろう、という予想が立てば、2進法の知識を利用して解くことは比較的簡単そうです。
2進法と桜修館過去問 ( 令和2年 )
最後に、上の過去問を踏まえて、今年の問題はどんな出題だったか、確認してみましょう。
11年では右そろえの2進法となっていましたが、今回は左そろえとなっており、逆から読むようになっています。
この問題は平成23年の過去問よりさらに難易度が上がっています。
しかし、もし平成23年の過去問を思い浮かべながら考えることができれば、解きやすい問題となるでしょう。
このように、似ている過去問の問題同士をよく比べ、まとめて理解することが過去問学習において不可欠です。